キャンプ場出発し、吉田さんと道の駅で待ち合わせ、そこから更に走って、山を上って、結局遠かったです。
吉越さんのアスパラガスも、毎年吉田さん経由で送ってもらっていたので、直接お会いするのは今回が初めてです。
左が吉越さんで、右が吉田さん。
笑顔が素敵で、元気ハツラツ、そして気さくな方という印象。
まず、アスパラガスの説明をしてくれました。
太いのと細いのがありますが、土から出てきた時にはすでに太さが決まっていて、成長して太くなるんじゃないんです。
他の農産物然り、今年は天候不順で数が少なく、注文に応じられないほどだとか。
山から吹き下ろす冷たい風で曲がってしまうこともあるそうです。
山の斜面で水はけがよく、アスパラガスの栽培には適していると言います。
「ハウスで作ると早く育つけど、やっぱり味は薄くなりますよ」
土作りにも工夫されていて、オリジナルの肥料をわざわざ作ってもらっているそうです。
「せっかく来たんだから峠まで行きましょう」
周辺の畑を見学しつつ、車で林道をぐんぐん上っていきます。
吉越さんの事務所が標高約500mで、標高800m位まで畑が点在しています。
その標高差、つまり気温差を利用して、野菜を栽培しています。
「ちょっと待ってて」と車を下り、倒木をどかします。
「こういうのは公務員は気がつかないんです。この道も昔は軽も走れないほどの道だったけど、全部自分で整備しました。行政に言っても何もしてくれないから、全部自分でね」
法人化して30数年らしいですが、かなりの苦労があったんだろうなあと想像できます。
「農業は助成金ありきの世界ですが、うちは一切貰ってないんです」
貰えるものは貰う、ではなく、貰わない理由も吉越さんの理念。
長野と新潟の県境まで来ました。
「今日は曇っててよく見えないけど、あそこが日本海。手前が上越で、右側が柏崎です。晴れていると佐渡島まで見えます」
いや〜、随分遠くまで来ちゃったんだなあ。
「海が温められて上昇気流が発生し、その空気が山を超え…」「あの山は標高○○mで、そっちの山は…」
吉越さん、気象や地形にもめちゃくちゃ詳しいです。
「昔の人は、海の物と山の物を交換するためにこの峠を越えてきたんです。すごいですよ」
少し山を下り「ここから見える畑の半分くらいが自分の畑です」
これはかなりの規模です。
吉越さんは大根やキャベツも栽培しています。
「日本でここほど大根の栽培に適している場所はないと思っています」
きっと美味しいんだろうなあ。
美味しい大根ができたら吉田さんに送ってもらおうかな。
午後、大根の種まきをするという畑。
ここもまた広大な畑です。
「天の川が見える場所ってありますか?」と吉田さん。
「えっ?天の川なんてどこでも見られるだろ。俺なんかこうして地面に寝そべって星空見てるよ。アスファルトが温かくて気持ちいいんですよ」
移動中や戻った事務所で、会社の諸事情云々やら、人の使い方育て方、それから取引先とのお付き合い等々、包み隠すことなく色々話してくれました。
「美味しいものを作らないと。それを待ってくれている人がいるから。だから変なものは出せないですよ」
「そうなんです。うちも毎年吉越さんのアスパラガスを待ってくれているお客様が沢山います」
「星野さんのようなこだわったお店さんに出したいですよ。顔が見えるって言うかな。価格だって安くはないはず。高いには訳があるって理解してくれるところに」
「うちは価値を伝えるのが仕事だと思ってやっています」
「結局、仕事って人と人でしょ」
「全く同感です」
笑顔が素敵で気さくなだけでなく、男気があり、本当に信頼できる人だと感じました。
そうでなくては会社の代表は務まらないですけど、その器じゃないと思われる人も結構いたりするんです。
そう、大切なのは人と人、信頼関係なんです。
「どう?店は儲かってるの?」
「いや、全然です。なんとか続けてこれたなって感じでしょうか」
「うちだってそうだよ。30数年…。いやホントに…」
「僕の店なんてまだ12年ですから。まだまだですね」
吉越さん、お会いできて本当に良かったです。
すごく有意義な時間でした。
吉田さんには、長野の多くの生産者さんを紹介してもらって、いつも感謝です。
今回も素晴らしい生産者に会うことができて、本当に良かったです。
今後とよろしくお願いします。
入荷情報
29日(土)吉越さんのアスパラガス入荷します。
一泊二日の長野ツーリング。
充実はしていたけど、いや〜、時間が全然足りない。
会いたいと思っていた生産者さんもたくさんいたし、今回は温泉も入れなかったし、行こうと思っていた柴本さんの墓参りも行けなかったし、それでも急いで帰って店に戻ったのが夜8時か。
まあ、また来ましょう。
また次を楽しみに。
終わり
入荷情報
31日(月)加瀬さんの人参、飯田さんのキャベツ入荷します。