2019年07月22日

長野に行ってきました(大内さん編)

細く急勾配の山道をグングン上り、標高1000mの畑で待ち合わせ。
「星野さんですか?」
「大内さん?」
「どうも、はじめまして」
「すごいところだね。ここに住んでるの?」
「はい。うちを入れて4軒だけです」
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何年も前に柴本さんに紹介してもらい、その後は電話で話していましたが、会うのは初めての大内さん。
柴本さんの元で修行した弟子で、毎年秋の大根を出荷してもらっています。
枝豆や人参も出してもらったこともありました。
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「柴本さんは残念だったね」
「あの人はすごいですよ。ホントにすごい。あんな人、どこ探してもいませんよ。柴本さんの全てが僕にとって勉強でした」
「いい師匠に出会えたね」
「僕が柴本さんと同じものを作れるかは分かりませんが、柴本さんの精神を僕らが伝えていきたいと思っています」
勝山さん同様、彼もまた柴本DNAをしっかりと受け継いだ一人です。
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「あの人はがんばり過ぎたんですよ。休みなく働いて。冬に柴本さんのところに行ったんです。夜9時か10時位だったかな。そしたら一人でカブを洗っていて。12月ですよ。それなのに辛そうな顔ひとつしないで「おっ、お前来たか!」って喜んでくれて。あの笑顔でですよ」
「そんな人だよね」
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「借金もかなりあったし、本人は貧乏で、でも従業員にはちゃんと給料払っていたし」
「がんばってる人が貧乏なのはおかしいって、だから俺が変えるんだって言ってたね。本当は従業員にボーナスも出してやりたいって言ったなあ」
「死んじゃってからも勉強でした。あんなに働いたらダメなんだって教えてもらいましたよ」
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「僕の野菜も食べてみてください。小松菜、どうですか?」
「うん、いいね。特徴がある。うちの農家さんにはない味かも。一歩間違えれば苦味だけど、その手前。味、濃いよ」
「小松菜なんて、誰が作っても味は一緒って思ってましたが、違うんですね」
「全然違うよ。それぞれに特徴がある。美味しくない小松菜もあるしね」
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「キャベツはどうですか?まだ小さいですけど。どうぞ」
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「このままかじっていいの?」
「はい」
キャベツの丸かじりって初めてだな。
バリバリ。
って、全然中まで食べられないんだけど…。
「うん、悪くないけどもう少し甘みが欲しいかな」
「そうですね」

「有機だろうと無農薬だろうと、美味しくないとダメ。美味しいものを売ることで、有機野菜を広めるきっかけにしないと。この業界はただ安全だとかで、不味い野菜とか食品とかを平気で売るし、底辺を広げる努力を全然してないんだよ。わずかな客の取り合いをしているだけで」
「分かります。柴本さんも「味が良くないとダメだ」っていつも言ってました。そのためにすごい努力をしてましたからね」
「見た目は悪かったけど、味は最高だったよな」
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「これ、えんめい草です。頼まれて作ってるんですが。かじってみます?苦いですよ」
「えんめい草ってえんめい茶の?」
「はい。知ってます?黒姫和漢薬って会社に頼まれて」
「知ってるも何も、今日行ってきたばかりだよ。社長もいいし、素晴らしい会社だよ」
「そうなんですか!2週間前に従業員の方が畑を見に来ました。若い男の人と」
「ガタイのいいやつでしょ。それ息子。森君だよ」
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「すごい!つながってますねえ」
「いいもの、本物はつながるんだよ。これも柴本さんのおかげだよな」
「やっぱり柴本さん、すげーなー」

「そう言えば、昨日勝山さんにも会ってきたよ。きゅうり、美味かった」
「勝山のきゅうりは、柴本さん直伝ですよ。ずっと一緒にきゅうりやってたから、ほぼ柴本さんと同じじゃないですかね」
「みんな、がんばってるな。もっと有機野菜が広がるように努力しないとだね」
「お互い、がんばりましょう」

次回、最終回は柴本さん編です。

続く


posted by フレスコ at 20:27| オーナーの話